定位放射線治療とは、頭頚部・頭蓋内腫瘍(良性も含む)や、肺や肝臓などの体幹部にできた悪性腫瘍に対して、放射線をミリ単位の精度でピンポイント照射する放射線治療のことです。 集中的に治療が出来るので時間の短縮にもつながります。
これまでの放射線治療では、たとえば脳疾患の場合は脳全体、もしくは腫瘍とその周辺の脳組織に放射線を照射していました。しかし、広い範囲に放射線を照射することになるので、病変部だけでなく周囲の正常組織へのダメージが心配です。ダメージを避けるために放射線の量を減らせば、腫瘍への効果が弱まってしまいます。
定位放射線治療では、放射線をミリ単位の精度でコントロールし、病変部だけに強力な放射線を多方向から照射するので、小さな病変でも周囲へのダメージを最小限に抑えることができます。
頭頸部腫瘍(頭蓋内腫瘍を含む)、脳動静脈奇形、転移病巣のない原発性肺癌または肝癌、および3個以内で他病巣のない転移性肺癌または転移性肝癌で直径5cm以内のものは保険適用です。
その他、脊椎や骨転移、甲状腺癌、前立腺癌、眼科・耳鼻科・口腔外科・婦人科領域の腫瘍の治療などを行っております。
※病状によっては、通常の放射線治療が適している場合があります。